【アバ的利休百首 vol.6】 点前には弱みをすててただ強くされど風俗いやしきを去れ ~恋愛だって仕事だって「強弱」が大事?
「心」を教えてくれる奥深い教えですね!
点前には弱みをすててただ強くされど風俗いやしきを去れ
■一般的解釈
茶道のお点前は、概しておしとやかなイメージを持たれがちです。
でも、そんな線の細いところばかり見せられても、招かれたお客さまも
退屈になってしまいます。逆に、かちかちっと強さを前面にだしてみても
何だか野暮ったい。。。その両方を取り入れたお点前をしてこそいいのだ!
という教え。
でも、それを意識しすぎてやると今度は卑しくなると。ようは「加減」と
いうことですが、利休様もなかなか難しい注文をされるお方です。笑
■アバ的解釈
『序破急』という言葉をご存知ですか?雅楽から発展して、能などにも取り入れられた
演奏の教えです。簡単に言うと「起承転結」を三部構成にした、メリハリの利かせ方です。
茶道のお点前でも良く使われます。
「序」=低速
「破」=ギアチェンジ
「急」=高速
つまり、一連の動作なの中にも「速い部分」と「遅い部分」を持たせて、動きにメリハリを
つけること。緩慢になりがちな所作をシャキっとさせる効果を狙っています。
これもある種の「強弱」ですね。
でも、これは目に見える部分の強弱でしかありません。もう一歩踏み込んで「心の強弱」
まで意識できたらステキなのでは?と思ってしまいました。
例えば、「会話」。
自分の姿を見ていただきたいときには心をピン!と張れば、お客様もそれを察知して
会話少なくその姿に見惚れる。一方、さあ~みんなで楽しく一服しましょう!タイム
に差し掛かったら、心も開放してワイワイしながら楽しむ。
これって、もてなす側だけが意識をしていてもダメですよね?お客様も一緒になって
その場を作る、「強弱」。ここまで心を一緒に出来たらどんなにか楽しい時間を過ごせる
でしょうか?と、ちょっと踏み込んだ解釈をしてみました!
でも、これって「仕事」や「恋愛」でも同じじゃないですか?
好きな人に「グイグイ」押だけではダメで、ときには「スッ」と引いてみると
相手も「おやっ?」って思いますよね?笑 仕事の商談でも同じです。
やっぱり利休様は恋愛もビジネスもお上手だったのでしょうね。ふふふ。
■ 参考文献
淡交社
売り上げランキング: 147549