【アバ的利休百首 vol.27】 右の手を扱ふ時はわが心左の方にあるとしるべし ~その瞬間ではなく、全体を見渡す力をつけよう!
利休百首の中で一般論として理解できる内容は
あと数回で底をつきます。。。あとは具体的な道具の扱いが続きますが
この先、どうやって展開させようかなあ!?笑 超専門的な道具の扱いを
紹介してもあまり面白くないですもんね。。。
右の手を扱ふ時はわが心左の方にあるとしるべし
■一般的解釈
右手で道具を扱っていても、左手に神経を行き渡らせて集中しなさい。
左手が何もしていないからといってダラ~っと遊ばせていてはいけませんよ!
隙のない、たるみのないお手前をしましょう!
■アバ的解釈
またもや「心」と「体」について語っている句ですね。
右手で道具を扱っているということは「体」です。では、何もしていない
左手は?そこには「心」を詰めておきなさい!ということですね。まさに
心技体
ですね!笑
道具を持つと全神経がそっちに行ってしまいます。そうするとそれ以外の
ところに隙や油断が生まれてしまい、疎かになるものです。
仕事や遊びでも同じですよね。ひとつのことに思いっきりのめりこんで
没頭すると周りが見えなくなっちゃいますよね?そのとき、何だか全体
としてのバランスは悪くなってしまいます。
だから、もっと広い視野で
全体感
を捉えていることが大事ですよ!と、利休さまは伝えたかったのでしょうね。
茶事(=お茶のフルコース)は4時間と言う長丁場に渡って展開されるイベント
です。もう嫌になるくらいの工程があるのでその瞬間にしか神経が行っていないと
進行が悲惨なことになります。まさに
全体を見渡す力
ですね。この句では、一番分かりやすい「右手」と「左手」という近視眼的な表現に
なっていますが、本当はもっと広い意味で捉えるといいのかもしれませんね!
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■ 参考文献
淡交社
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