【アバ的利休百首 vol.30】 余所などへ花をおくらば其花は開きすぎしはやらぬものなり ~ 利休さまが教えてくれた「プレゼントの極意」!
今日から「アバ的利休百首」は第2クール「専門知識」編です。
出来る限り、
茶道をやっていないけど興味のある方
に向けて、残り70首を整理しながらお伝えしていきたいと
思います。今日から数回は
茶道に付随する心得 編
です!
余所などへ花をおおくらば其花は開きすぎしはやらぬものなり
■一般的解釈
お客さまや知り合いにお花(「茶花」ですね)をプレゼント(昔は、
自分の庭に咲いている茶花を気軽に持ってかえってもらっていたので)する
ときは、開きすぎていないお花を渡しましょう!
そもそも、お茶では開ききったお花を床の間に飾ることを良しとしません。
椿なら、つぼみから少し咲き始めた状態が一番キレイとされています。
だから、開きすぎたお花を渡しても貰った人は飾ることができないので
一歩先の「未来」を意識して持って帰ってもらいましょう。という教えですね。
■アバ的解釈
茶花は茶室で人間以外の唯一の生き物です。笑
つまり、自分では絶対にコントロールできないものです。
いつ咲くか?茶会当日までに咲いているか?
そんなことを考えながら、どれを使うかを頭の中で想像します。
そんな花を自分の庭から切ったり、床に飾っていたものを持って帰って
もらうとき、
開きすぎているものはあげてはいけません!
というのが利休さまの教えです。貰っても使えないからですね。
だから、そのときはまだ咲ききっていないものを渡しましょう!
なるほど!でも、何だかピンと来ませんね。
だって、自分の庭に咲いている花をプレゼントって。。。今の生活の中では
想像しがたい行為です。笑
でも、ちょっと考え方を応用してみて
開きすぎている=あげても意味がない
つまり、
相手が貰って困るものを渡すな!
と捉えてみたらどうですか?とりあえず、プレゼントしよう!と考える
のではなくて、
相手にとってこれは意味があるものか?
と一歩立ち止まって考えてみる余裕を持ってみましょう!
ちょっとしたお見舞い。結婚式の引き出物。出産のお祝い。
意外と考えてみるとプレゼントする機会は少なくないはずです。
次回、ちょっとした手土産を持っていくときに
あの人は何が好きだったかなあ?
と決める前に考えてみる時間を持ってみるのは如何でしょうか?
≪ バックナンバー ≫
■ 参考文献
淡交社
売り上げランキング: 147549