【アバ的利休百首 vol.32】 名物の茶碗出でたる茶の湯には少し心得かはるとぞ知れ ~道具のTPOを知ると、お茶がさらに楽しくなる!
基本の心得編 本日が最後の一句です。
明日からは「基本のお点前編」です。最初にお茶のお稽古を
始めるときに知っておくと
なるほど!
と思えるような基本を伝えている句をいくつか紹介してきます!
名物の茶碗出でたる茶の湯には少し心得かはるとぞ知れ
■一般的解釈
「名物の茶碗」とは、千利休はじめ昔の茶人が愛したまさに度級の一品です。
そんな一品たちですから、実際にお茶碗を拝見するときの所作はもちろんのこと
そもそも心構えもしっかりとしましょうね!という教えです。
■アバ的解釈
『茶碗を拝見する』
はじめての方は皆さん「???」となります。笑
お茶の基本は
おいしいお茶を飲むこと!
だと僕は想っています。でも、おいしくお茶を飲むことに慣れてきたら
一歩踏み込んで、
おいしいお茶を飲むために使われた道具たちに興味を持つ!
そうなってもらえるとうれしいなと想っています。
たぶん、こんなことを言わなくても慣れて余裕が出てくると皆さん
勝手に道具に興味が行くようになるから不思議なものです。笑)
そのとき、はじめて
道具を「拝見」する
という意味が見えてきます!拝見するルールはいろいろとありますが、
おいおい違う句で紹介しますね。ひとつだけ覚えておいて頂けると!
道具にも「TPO」がある
ということです。
TPO=Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)
ですね。その場にあったカタチで!ということですね。
お茶の道具なら
・お稽古用
・ちょっとしたお客さま用(=茶会用)
・VIP用(=茶事用=茶会のフルコース)
とお茶をする場面によって登場する道具も変わります。
お茶を点てる人がど~しても見てもらいたい一品を用意したときは
その「心」を感じてあげてください!笑
ビジネスの世界でも「TPO」って大事ですよね?
同じ「プレゼンテーション」でも、『社内向け』と『お客さま向け』では
準備する「資料」と「意気込み」違いますよね。
名物の茶碗=気合の入ったプレゼン資料
のときは、聞く側もその気持ちの応えるような「心構え」で是非
受けてあげたいものですね!
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■ 参考文献
淡交社
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