【アバ的利休百首 Vol.39】 湯を汲むは柄杓に心つきの輪のそこねぬやうに覚悟してくむ
今日から4回にわたって「柄杓」の扱いについての句が続きます。
お湯や水を汲む「柄杓」結構、細かいところまで扱い方法について
言及されていますね!今日はその「柄杓」の構造についてです!
湯を汲むは柄杓に心つきの輪のそこねぬやうに覚悟してくむ
■一般的解釈
つきの輪 = 月の輪 です。
柄杓は「柄」と「合(お湯が入るところ)」から構成されています。
そのつなぎ目のところを「月の輪」といいます。三日月のようなカタチを
していますね。
その合わせ目は、ただ差し込んであるだけなので、湯を汲んだりするときに
どこかにぶつけたりするとゆるんで、最悪は外れたり、湯がもれてきます。
つまり、
お湯を汲むときは細心の注意を払って「柄杓」を扱いましょう。
特に「月の輪」をぶつけたり、乱暴に扱わないように!
ということですね。
■アバ的解釈
柄杓ですね。笑
「月の輪」に寄って見ましょう!
三日月のカタチをしています。
そして、無謀にも分解してみます!(絶対に真似をなさりませぬように。笑)
確かに差し込んであるだけですね。
接着剤なんか使ったらお湯を汲むごとに溶け出して
あっという間に「毒茶」完成ですよ!?笑
まさに職人技です。
何事においても「つなぎ目」は『重要』なパーツでありながら
とても『繊細』なものです。違うもの同士を強引にくっつけるのですから
それはそうですよね。でも、そうやって融合していかないと新しいものは
うまれてきません。
道具と道具のつなぎ目
というだけではなくて、
人と人のつなぎ目
そこまで考えてみても、まったく同じことが言えますね!
他人同士なのに何かを媒介にしてつながるときは細心の注意で!笑
そう考えてみると、この句も奥深かった。
※正直、はじめは一般化は出来ないと思って諦めていたのに
意外と書き始めたらいけましたね!爆笑
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■ 参考文献
淡交社
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