【AVAな人 Vol.22】 陶芸家「篠原希」@信楽 ~アバ茶好み「茶碗」の進化!炎の魔術師!!
信楽焼 伝統工芸士
陶芸家 篠原希(滋賀県信楽市)
■アバンギャルド茶会 参画プロジェクト
丿貫プロジェクト┃AVA茶好み「茶碗」制作┃丿庵プロジェクト「アーティストパトロン」
<経歴>
1972年 大阪府生まれ
1991年 信楽 古谷製陶所に所属 古谷信男氏 師事
1998年 信楽窯業技術試験場釉薬科修了
1999年 信楽町黄瀬にて独立作陶
2007年 経済産業大臣指定伝統的工芸品信楽焼「伝統工芸士」認定
2012年 第23回秀明文化基金賞受賞
【レポート】「信楽」の陶芸家「篠原希さん」を訪ねて
※2012年8月に工房、穴窯を訪問させてもらったときのレポートです
篠原希さんとの出会い
東日本大震災直後。fusionプロジェクトと銘打って、作家さんから作品をお預かりして販売することで震災支援をする活動をしていました。その様子を沼野秀章さん(笠間)のブログで見つけてくださり連絡を頂いたことがきっかけ!(それにしてもすごいつながり。)
直後、東武百貨店で開催された篠原さんの個展で初めてお会いして、とても誠実でストイックにモノづくりをされている姿に感動したことをつい最近のことのようによく覚えています。その個展で
「篠原さんの茶碗は格好イイですね!」
といったことで、茶碗作りへの迷いが吹っ飛んだとあとから教えて頂きました。
いや~、発する言葉に責任を持たないといけませんね。。。笑
2回目の信楽訪問
昨年の夏に続き、2回目の信楽訪問。今回は徹底して「茶碗」を作ろう!をテーマに!
「こんな茶碗が欲しい!」と言葉で伝えるだけでは限界があり、やはり工房に出向いてお互いが目指す方向性を摺りあわせながらモノづくりをするのは本当に楽しいです。
ひたすら茶碗作り!
篠原さんはこれまで茶碗を作るとき極力削らず、ロクロで成形していたそうです。
でも、いろんな茶碗を見るうちにロクロだけではなく「手びねり」や「削り」で生み出される茶碗も面白いのでは?ということを感じるようになり、少しずつ作り方を変えているようです。
ということで、今回は新しいスタイルでの茶碗作りをしてくださいました!
そして、出来上がった茶碗たち!こっそり?僕も作りました。笑
ここ数回封印していたという男前な茶碗たちも!やっぱり篠原さんの茶碗はがつっとしていないとね!
信楽土のレクチャー!
篠原さんは「信楽原土」にこだわってものづくりをしています。工房には同じ信楽でも粒度、含有物や熟成度の違う土が所狭しと並んでいます。
信楽の土について話しを聞けば聞くほど、「信楽=○○」と画一的に表現することはできないということを教えられます。ざっくりとしていて炎の力をたっぷりと受け止めた作品のイメージが強いですが、実はキメの細かい女性の肌のようなものまであるのだそうです!
※また改めてこの幅の広さを伝えられるような作品たちを並べてレポートします。
だから、自分が造りたいものをイメージしたら「土選び」から始まり、窯焚きするときの「窯位置」まで造る前に想像をめぐらせないと思い通りの作品を作ることはできない。こりゃ、神経使いますね。。。
そんな篠原さんによる「土のレクチャー」が好きです。本当に本当に土を大事にした作品作りをされています。でも、裏を返せばとても難しいことにチャレンジし続けているんだということも伝わってきます。
こういうことを少しでも多くの方々にお茶を通じて伝えるお手伝いできたら嬉しいです!
こういうことはやはり現地を訪れ、工房を訪れなければ感じること、伝えることはできません!そして、こういうことまでちゃんと伝えられるようにならないといけませんね!!!
やっぱり料理があってこそ器は映える!
そして、今回も篠原家にお泊りさせていただきました。3人だったキッズも今回は4人に!笑 前回訪問した時は、お姉ちゃんがびっくりして泣かれましたが今回は4人ともに歓待していただきました。笑
どうですか、この料理たち!生き生きしているではありませんか!奥様の手料理です!あ~、おいしかった。幸せ~~。
そんな天国のような信楽の旅でした。篠原さんとの茶碗作りはまだまた続きます!