【アバ茶道具記 Vol.5】 篠原希「信楽水指」 信楽大壷からスタートした水指プロジェクト
2019.05.11
今年も「現代茶ノ湯スタイル展 縁 -enishi」の開催が決まり、少しずつ準備をスタートさせています。今年は「アバ茶好み」の茶道具を参加作家たちと徹底的に作る!をテーマに動いているのですが公開第1号プロジェクトは信楽の陶芸家 篠原希さんとの「信楽水指」プロジェクトです。
恒例の信楽散策?
GWに信楽を訪れました。毎回、篠原ファミリーに歓迎してくれることを良いことに、何度通ったことでしょう。笑
なのに信楽観光らしいことはほとんどしたことがありません。。。着いたら「粘土探し」か「工房引きこもり」です。ということで、こちらが今回の戦利品!
掘りたてホヤホヤの信楽原土です。笑(こちらは、都合により茶碗ではなく蓋置になる予定です)
そして、前回と比べて大きな変化が!?なんと篠原さんの工房が拡張されているではありませんか!!!これでまたいろいろなことができるようになりますね。
信楽水指ってなんだろう?
で、今回は到着早々に制作活動スタートです。以前から「信楽水指を作りましょう!」という話しをしていたのですが、ようやく実行できるところまで来ました。
でも、その前に改めて「篠原さんらしい信楽水指ってどういうかたちだろう?」という議論からスタート。茶道具の図録を引っ張り出してきたり、過去の銘品からヒントを探したりと作る前からワクワクの連続です。
とはいえ、四の五の言っていても何も始まらないので、まずは作り出してみよう!ということに。
信楽壺をモチーフにした水指
以前紹介した、アバ茶好みの篠原さんの茶碗。
【アバ茶道具記 Vol.2】篠原さんは、男前な茶碗を作るべき!というお節介から生まれた茶碗?
その時に「篠原さんが一番心ときめく信楽大壷を作る感覚で茶碗を作ったらいいと思う」と話したことで、茶碗づくりの葛藤から解放されたと!?水指も同じように「信楽大壷」をイメージして作り始めたらいいのでは?ということで。
ちなみにこちらが篠原さんが作った「信楽大壷」。やっぱり格好イイですね!
信楽水指づくり、スタート!
早速、陶芸家の顔に!「信楽大壺」をモチーフに信楽水指を作り始めました。
最近の流行は、壺の首まで作るけど、あえて首を落とす作戦。
今回は、首はカットしませんでしたが、中腹あたりから大胆にカット!?
そして、完成したのがこちら!躍動感あふれる、篠原さんらしい信楽水指!
さらに、芋頭水指も!
さらにさらに!と、こちらは完成をお楽しみに。笑
ということで、2日間の滞在でしたがいろんなチャレンジをしてくださいました。6月に穴窯の窯焚きをよていされているとのこと。まずは第1弾の完成が楽しみです。