【茶の湯コラム Vol.4】「茶道」の読み方は「さどう」?「ちゃどう」?
2016.09.20
NHKで「茶の湯 裏千家 茶の湯を楽しむ」という番組が放送されていました。(番組は最終回でしたが、テキストを眺めるだけでも面白いと思います。)
このシリーズはNHK京都支局が担当していて、流派持ち回りで放送されているのですが「茶道」の入口を作るきっかけになるといいですね。(おそらく視聴者の大半が既に茶道をしている方のような気もしますが。。。笑)
「茶道」の読み方は?
「茶道」の読み方はについて質問されることがちょくちょくあります。
「さどう」ですか?「ちゃどう」ですか?
「さどう」と読むことのほうが一般的ですよね?でも、茶道のお膝元「京都」や私が所属している「裏千家」の会合に行くと「ちゃどう」と読むことが多いです。
発音のお手本「NHK」によると
ちょっと気になったので、調べていました。こういう時は、読み方のお手本「NHK」の情報が正しい!
発音やイントネーションにシビアなNHKのアナウンサー曰く、「どちらでもいい」のだそうです。なんとビックリ!?笑
どうやら流派によってもポリシーが違うようです。「参考記事:明治 悪妻伝説 初代“ハンサムウーマン”新島八重の生涯」)
「茶道」と「茶頭」
「さどう」と「ちゃどう」とあえて読み方を区別しているのですから、理由の一つくらいはあるはずです。
実は、茶道用語に「茶頭」というものがあり、こちらは「さどう」と発音します。この言葉と混同しないように茶道をあえて「ちゃどう」と発音するという説があります。
茶頭の筆頭格「千利休」
「茶頭」とは、織田信長や豊臣秀吉など諸大名の筆頭茶人のことです。つまり、偉い人に仕えてお茶を点てる専門職種です。「千利休」がこの二人についていた茶頭として有名です。
というのが「さどう」と「ちゃどう」の違いに関する一般論です。
もしかしたら「言い間違い、聞き間違えで生まれた」「ある種の方言(関西/関東)」「理由はないけど、こだわり」とか。大したことではないけど、「なんでだろう?」と考えてみるのも、面白いものですね。(ここにあげた例も実は諸説の中のひとつだったりします。)
江戸時代までは「茶の湯」が一般的だった
ちなみに最後に余談ですが、「茶道」という用語が一般的に使われるようになったのは「江戸時代後半」と言われています。華道、書道、柔道、剣道など「〇〇道」は、稽古事として浸透する過程で用いられるようになりました。茶道においては、「茶の湯」という言葉が使われていました。
茶道:参考情報
NHK 「茶の湯 裏千家 茶の湯を楽しむ」
Eテレ 趣味どきっ! 月曜 21:30~21:55(放送終了)