【書評】 もしも利休があなたを招いたら/千宗屋 ~時代の流れにあわせて変わらないといけないこともある!
2011.05.24
武者小路千家の若宗匠(次期家元)、めざましい活躍ぶりですね!
先日、発刊された「茶―利休と今をつなぐ」に続く本が発売!
角川書店(角川グループパブリッシング)
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内容的に「茶―利休と今をつなぐ」と被る部分もありましたが、
「茶道とはなんぞや?」
ということを少しでも多くの人に知ってもらおう!という点ではとてもわかりやすい
内容になっています。(本著で「わかりやすくすること=気づきの妨げになる」と
書いておられますが。。。笑)
うちのお稽古場に来られる方の多くも持つ共通の疑問
1.「裏千家」と「表千家」は何が違うのか?
2.お茶はどうやって飲むのか?(何回回す?)
これは王道?の質問ですね!これについてもかなり詳しく書かれています。
でも、「茶―利休と今をつなぐ」と違う点はお茶の一番の醍醐味である
「茶事」 =お茶のフルコース。しめて4時間なり!笑
の試みについてです。『茶道=抹茶を飲む』というイメージの方が大半かと
思いますが、お茶の真髄とは懐石料理から始まって、お茶を飲むまでの壮大な
プロセスの中に存在する、互いに「もてなす」という精神です。
でも、その形も時代の流れにあわせて変わっていくのが自然と著者は説きます。
生活のスタイルや在り方は、日々刻々と変わっていきます。となれば、本質を
守ろうとすればするほど、変化していく現代の暮らしに寄り添い、関わっていくために、
姿や形は変わっていくのがむしろ当然なのではないでしょうか。(P.6 はじめに より)
まさに!でも、これは茶道に関わらず世の中にあるもの全てに当てはまる
原理原則ですね。何だか最近、行動が硬直化しているなあ?と思っている方
是非新しい風を取り込んで見ませんか?