【アバ的利休百首 vol.2】 ならひつつ見てこそ習へ習はずによしあしいふは愚かなりけり
初回の昨日は
でしたね。今日も引き続き全体観を感じる一句です。
ならひつつ見てこそ習へ習はずによしあしいふは愚かなりけり
■一般的解釈
どんな習い事も、進めば進むほど難しくなるものです。その道を修めるくらい進んでしまえば
なんてことはないのでしょうが、中途半間に習いかけた人ほど、あ~でもない、こ~でもないと
屁理屈ばかりこねるものです。何も見ていない状態でとやかく言うやつはダメだ!ってことですね。
■アバ的解釈
これって茶道をはじめとした習い事だけではなくて、仕事にも言えると思いませんか?
まだ何も知らないのに
「何でこんなことばかりやらせるんだ?
この会社は自分にあっていないから辞めてやる!」
なんて愚痴を言っている人いませんか?スキルを身に付けて、全体観が見えるようになってはじめて
そのことに対してとやかく言う資格を得られるのではないでしょうか?
茶道も、はじめると
「何でこんなことをするんだろう?何の意味があるんだろう?」
ということにたくさんぶちあたります。
もちろん、ひとつひとつの所作にちゃんと意味はあります。
口で説明するのはとても簡単です。でも、それではつまらないですよね?
進めていく中でその意味を「自分自身」で見つけ出したときの喜びは計り知れません。
『職人は黙って背中を見て覚えろ』
なんて言われていましたが、実はこれが一番効率的なのではないか?なんて
思ってしまう自分はもはや現代人ではないのかもしれませんね。笑
でも、何でも教えてしまっては本質的に育つとは言いがたい気がします。
だから、ちょっと我慢して!その道に入って言っていただきたいものです!
『茶道は難しくて、誰もが出来るものではない!』
と何も見ずによしあしを言っている人は「愚かだ」と利休様も言っておりますよ!笑
■ 参考文献
淡交社
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