【アバ的利休百首 vol.11】 濃茶には湯加減あつく服はなほ泡なきようにかたまりもなく ~ときには「臨機応変」な対応も!
ついにマニアックな「テクニック」に
差し掛かってきましたね!と思いきや!
濃茶には湯加減あつく服はなほ泡なきようにかたまりもなく
■一般的解釈
このシリーズをはじめからお読みくださっている方なら「濃茶」とは
どんなものか、なんとなく分かってきたのではないでしょうか?
・お茶会フルコースの「メインディッシュ」
・一般的な「抹茶」ではなく、どろっとした「お茶のエスプレッソ」
・みんなで回し飲みする「儀式」的な要素も!
・お茶を「点てる」ではなく「練る」(どろっとしてますからね!)
ざっくりと簡単に書くとこんな感じですね。
その『濃茶を練るとき』に気をつけたいポイントをまとめたのがこの一句。
・お湯は熱いほうがいい
・「練る」ので泡は立たないように!
・ダマダマができないように!
では、そうならないようにする方法とは?経験を積むしかないんでしょうね!笑
■アバ的解釈
前回までは「茶道全般」に関する教えでした。
なので、そこから解釈の幅を広げていくのはとても簡単だったのですが
今日からは「テクニック論」に差し掛かりますので、それを一般論に解釈を
置き換えるのは本当に難しいなあ~と思いながら、挑戦!笑
濃茶には湯加減あつく服はなほ泡なきようにかたまりもなく
改めて今日の一句を見直してみるとテクニックとして難しそうなことは
何一つありませんね。
お湯は熱く、泡は立てず、かたまりもつくらないようにね!
ですもんね。今回はその中の「湯加減あつく」にフォーカスをあててみます。
「湯加減あつく」と言われてもどのくらい熱く?と思いますよね。でも、ここ
でも「加減=よい加減」ということですよ!
お茶のお稽古をしていると
「お湯は何度くらいが最適ですか?」
と聞かれます。
「80度くらいですかねえ?」
と答えるようにしていますがあくまでも「くらい」なんです。
そうです、「よい加減」ですね!
で書きましたが『茶道』はルールが決まっているのですが、決まっていないんです。笑
「よい加減」を出すためにはガチガチにルールを決めるだけではなく、遊びの部分
を持たせて、時には「臨機応変」に対応しなければいけないのです。
『湯加減あつく』もそのひとつです。濃茶は熱いお湯で練るほうがおいしく
なるのですが、お茶の風味を最大限引き出すには『時期』によってお湯の温度を
変えるといいんですね!その真相は?また最適な句のときに!
ということで、今日の一句の拡大解釈。
「臨機応変な対応」も、ときには必要なんですよ!
でも、大事なのは「完全な自由」ではないことです。ある程度、決められた枠の
中で自由を持って対応できる=いい意味での制約がある中から次の新しい芽が出てくる
ような気がします!
ちょっと拡大解釈しすぎたかなあ?笑
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■ 参考文献
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