【アバ的利休百首 vol.17】 習ひをばちりあくたぞと思へかし書物は反古腰張にせよ ~ノート書くくらいなら、人の話を聞け!笑
日々、内容が複雑な句に差し掛かり、
ちょっと悪戦苦闘の毎日。笑 つまり、今まで
意識せずにさらりと流していたということですね。。。汗
習ひをばちりあくたぞと思へかし書物は反古腰張にせよ
■一般的解釈
直訳すると
習ったことなんて、ちりやごみみたいなもんだぜ!
ノートなんて反古=いらない紙として、腰張=茶室の土壁の
下段に張って、着物がすれたりしないようにする保護用の紙にしちゃいな!
という意味です。
が、これだとあまりにも唐突すぎますね。。。
ということで、少しだけ意訳して
習ったことをノートに筆記しておくことは、悪いことではありませんが
そういうことは、はじめのうちだけ。書いたものを参考にしているうちは
まだまだですね。という意味です。
■アバ的解釈
お茶の世界は「口伝」です。
口から口へと伝えていくことを前提にしています。
上のほうのお点前になると「教本」は一切ありません。
なので、珍しいお点前が出てくるともうかじりつくようにしてみています。
自分がやるときにはその見ていたものを思い出しながら必死にやります。笑
書いてしまえばとても簡単ですが、たぶん利休様は
書く時間があれば、話を聞き、目に焼き付けなさい
と言いたかったのではないでしょうか?
体で覚える
なんて言い方がありますが、昨日の
ではありませんが、全身の神経を研ぎ澄まして体に刷り込むと
いったところでしょうか?書いたものがあればなんとなく安心ですよね?
でも、裏を返せばノートがあるから大丈夫と言う気持ちが先行してしまい
結局覚えられない。。。なんてことありませんか?
会議中にやたらとノートを取り続けている人いませんか?
あとで
「で、会議でどんなことが話されていたの?」
と聞くと
「え~っと。ちょっと待ってくださいね。確かここに書いて。。。」
と書くことばかりに集中して、結局何が話されていたかは何一つ覚えて
いないものですよね。笑
ノートを取るのをやめましょう!ということではなくて
たまにはノートを取ることに集中するのではなくて、目の前のことに
意識を集中する日を作ってみる!というのは如何でしょうか?
追伸:
以前、「桂離宮」に行ったときにガイドの方が
『次回来るときはカメラを置いて、ご自身の目で楽しむことをされてみてください』
とおっしゃったのがとても印象的でした。みんな写真を撮ることばかりに
夢中になって、結局何も見ていないことになっていた気がしました。
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■ 参考文献
淡交社
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