【アバ的利休百首 『基本の極意』番外編】 利休七則 ~利休が残した「7つの習慣」
「お茶を点てるときの極意」4日目。
本日で仕上げです!でも、今日はちょっと利休百首からちょっとはずれて「利休七則」を取り上げてみたいと思います。「利休百首」と同時期に整理された「茶の湯」を行うための基本「7つの習慣」です!
一、茶は服のよきように点て
二、炭は湯の沸くように置き
三、花は野にあるように
四、夏は涼しく冬暖かに
五、刻限は早めに
六、降らずとも雨の用意
七、相客に心せよ
■一般的解釈
お茶は服加減=おいしく点てて、炭は湯がしっかりと沸くように置きましょう!
花は咲いたままの姿で!お茶では「花を活ける」とは言わず、「花をいれる」という表現します。つまり、折ったり曲げたり作為的なことは一切せずに野に咲いたままの状態を再現します。(ここが「華道(生け花)」と違う点です)
夏は涼しく感じていただけるような演出を!(昔はクーラーなんてなかったですからね。笑)冬は出来る限り暖かく!
亭主は準備を早めに、お客様は少しだけ早めに行動しましょう。(早すぎてもダメ)
雨は降っていなくても、傘を用意しておきましょう。一緒の席に入ったお客さま同士は互いに思いやりを持って一席を楽しみましょう!
■アバ的解釈
これまでに似た句が登場してきましたね!覚えていますか?笑
一、茶は服のよきように点て
⇒ 茶の湯とはただ湯をわかし茶をたててのむばかりなる事と知るべし
二、炭は湯の沸くように置き
⇒ 炭置くはたとへ習いにそむくとも湯のよくたぎる炭は炭なり
『利休七則』は『利休百首』をぎゅぎゅっと凝縮した
茶の湯クレド
と言ったところでしょうか?
最低限、茶の湯を志すときに心して欲しい要素を集約した鉄則です。そんなに難しいものはないですよね?でも、当たり前のことを当たり前にやり通す。想像以上に難しいですね。。。
中でも僕が好きなのは
降らずとも雨の用意
という一文です。何も起きないのそれが一番ですが、それでも先を見越して準備をしておく心構え。そして、一歩先を見越す先見性を持っていなさいよという利休さまの叱咤激励が聞こえてきます。
先行きが不透明な時代だからこそ、自分なりに「世の中はこうなるはずだ!」と仮説と検証を続ける心を持ち続ける!やっぱり『茶の湯の精神』はビジネスにつながる深さがあります!
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■ 参考文献
淡交社
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