【アバ的利休百首 Vol.41】湯を汲みて茶碗に入るる其時の柄杓のねぢは肱よりぞする
柄杓の扱い3日目!(明日最終日)
お湯ひとつ汲むのにもいろんなテクニックがありますね。
今日は、お湯を茶碗に注ぐときの秘事なり
湯を汲みて茶碗に入るる其時の柄杓のねぢは肱よりぞする
■一般的解釈
お湯を汲んで茶碗にいれるとき、柄杓を返す手は「肘」から
ぐいっと回しながらいれましょう!決して『手先=手首』で
返してはなりませぬ!
手首で返すと柄杓の中心がずれてしまいます。でも、肘全体で
注げば手全体が「軸」になるので柄杓が中心からずれることが
なく「ど真ん中」にお湯を注ぐことが出来ますよ!
という教えです。「肘」というキーワード、以前にも出てきたの
覚えていますか?
茶を振るは手先をふると思ふなよ臂(ひじ)よりふれよそれが秘事なり
■アバ的解釈
『柄杓の扱い』 第3話です。笑
この句は実際にご自身でお湯を汲んで茶碗に注いでみないとイメージ
しづらいと思います。でも、テクニックは横に置いておいてこの句が
伝えたかったことを僕なりに解釈してみました。
結局、柄杓でお湯をすくうのも、茶筅でお茶を点てるのも「手先」では
なく「肘」全体を使ってやることがミソですよ!と利休さまは言っており
ます。
つまり、
小手先ではダメだ!確固たる「軸」を持って臨みなさい
と解釈できないでしょうか?お茶の場合は「小手先」だとお点前に間違いなく
支障がでますが、仕事でもプライベートでも小手先でやったものは結局それ以上
でもそれ以下でもないものです。
でも、そこに「一本の軸」が通ると強みを増します!
今立ち向かっていることに対して!自分なりの「軸」を持っているか?
改めて見つめなおしてみたいですね。
ちなみに、柄杓を持って「肘」という「軸」がないとお湯が茶碗や釜から
はみ出て大変なことになります!よく炭にお湯がかかって
「じゅ~」
なんて音をさせて。。。いましたね。笑
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■ 参考文献
淡交社
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