アバンギャルド茶会 コラムアバンギャルドな人 【AVAな人 Vol.23】 アーティスト「松下徹」宇宙を感じた「ストリートアート」が床の間に

【AVAな人 Vol.23】 アーティスト「松下徹」宇宙を感じた「ストリートアート」が床の間に



アーティスト 松下徹

1984 神奈川県生まれ
2010 東京藝術大学先端芸術表現科大学院卒業
 
 
 
 
[STATEMENT] ホームページより
車やキャンバスの表面に、独自に配合した化学塗料を用いてペイントし、塗装面にひび割れを起こす絵画を制作するアーティストです。コンセプトや自らの作意性を越えた、ある現象の結果として生まれた一つの「絵」は、日本古来の表現方法である光で表情を変化させる金屏風や、釉薬の配合によって豊かな表現を生み出す井戸茶碗に通じる精神に共感する松下の考えから生み出されています。

松下徹

渋谷西武の「シブヤスタイル」という若手アーティストの作品展で一目ぼれした
こちらの作品。話しを伺ったら「宇宙×曼荼羅を表現した」ということでまさに
床の間に飾るべくして生まれた作品!?笑

 「今度、工房にも遊びに来てください!制作風景も是非見てください」

という誘いに乗って、いざ工房見学へ!

松下徹

東京芸術大学 取手キャンパス近くに工房を構えている松下さん。
取手はアーティストにやさしい街だとか。1999年から取手市、市民、東京芸術大学の
三者がコラボして「取手アートプロジェクト」が運営されている街!

工房は常時6~7名の方が使っており、海外から滞在制作で利用される方もいるそうです!
戦後すぐに建てられた蔵をみんなで改造しながら日々進化しているかなり個性的な
アーティストレジデンス(かなり恰好よく言ってみました。笑)です。

公開制作!こうやって生まれる

移動茶室「丿庵」にてお茶一服[そのときに様子]して、早速制作風景を
拝見させて頂きました。「ストリートアート」や「グラフィティー」という言葉を
聞いたことありますか?

外壁とかにスプレーを使って絵を描くアートです。
でも、日本で無断で壁に絵を描いたらすぐに逮捕されちゃいますね。。。外国では
そういうことに寛容なところもあるらしく「暖かい国」ほどやりやすいのだとか!笑

陶芸で使う「手回しロクロ」の上にキャンバスとなるものを乗せて
回転させながらスプレー噴射!

そのときの様子を「動画」でどうぞ!

松下徹

松下徹

松下徹

下地に乾きづらいスプレー。その上に乾きやすいスプレー!
すると茶碗でいうところの貫入=ひび割れが発生してきます!

松下徹

そして、こんな感じに仕上がりました。
真ん中の部分、吸い込まれそうですね!?
変化していく様子を目の当たりにして感動!(T_T)

取手にこんなヤバい空間があったとは!?

そのあと、取手に構えている「拝借景」というオルタナティブスペースも
案内して頂きました。これはすごい!はっきり言ってやばいスペースですよ!笑

拝借景

 現在公開中
 「企画展 火の無い処に煙を立てる。

来年、ここでお茶会しましょう!と勝手に盛り上げって帰ってきました。笑
どんな感じに実現するか、今から楽しみです。

アートの概念を再考してみる

「ストリートアート」や「グラフィティー」はまだアートとして認められていない
と言い切る松下さん。だから、多くの人たちにアートとして認めてもらえるような
作品を発信したい!そういう強い意気込みを感じました。

僕は十分「アート」を感じましたが、プロが求めるものは紙一重でもその一重の
違いがとてつもなく大きいのでしょうね。

近い将来、松下さん世代が新しいアートジャンルとして確立してくれる日も
そう遠くないかもしれませんね。少しでもそんな助けになればと我が家の壁で遊べる
ことがあればどうぞ!と提案してみました。そして、来年2月に開催予定のニューヨーク
での茶会にも持っていく予定です。さあ、来年も楽しみ一杯です!笑

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