宇宙十職 第2期 宇宙茶道具 作品解説
宇宙十職 宇宙×茶道具プロジェクト
宇宙十職第2期 作品解説
第1期「宇宙茶碗」に続き、第2期は太陽系惑星を中心とした「宇宙茶道具」に仕立てました。
茶室という宇宙空間に惑星に模した茶道具が散りばめられたときは感動の一言。そんな茶道具を作った作家の想いもチェック!
宇宙十職第2期 作品リスト[PDF形式: 136KB]
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太陽水指│水星香合│金星花入│地球茶碗│月茶器│火星茶杓 │ 木星菓子器│土星掛軸│天王星蓋置│海王星建水│宇宙棗│イオ振り出し│エウロパ振り出し│金星菓子器│ビッグバン茶碗│水星香
■一職 太陽水指 田中元将(大阪)
沢山の方々のカが集まり、成った ” 縁 “それぞれの作品という重力が引力を生み、成った ” 宇宙茶会 “この引力で、もっと沢山の人々と引き合い続けより大きな…茶会という名の宇宙を形成していきたいですね。私の制作テーマである ” 武骨 ” を軸に、日々愚直に制作して参ります。>>>戻る
■二職 水星香合 (愛知)
水星の水というイメージから志野のカイラギによってうまく表現できたらいいなと思い作品を作りました。志野を見たことないという方にも知って頂けたら嬉しいです。 >>>戻る
■三職 金星花入 ワクイアキラ(大阪)
古代マヤ文明で神として崇められてきた「ククルカン」は、人間にいろいろな事を伝え、乗り物で金星に帰ったと伝えられていることから、金星の神とされています。古代文明と宇宙のことに思いを馳せながら制作させて頂きました。 >>>戻る
■四職 地球茶碗 苫米地正樹(三重)
全体を世界地図を鉄で下絵をして、雲は白、海は青い釉薬で表現し、茶碗の茶だまりの部分は北極大陸をイメージしてシルバーの上絵をほどこしました。あと、釉薬は貫入釉にして、地球がひび割れてる、環境破壊のメッセージも取り入れました。 >>>戻る
■四職 地球茶碗 田村一(秋田)
地球を掌に持つということ。そこに緑を入れて、水を加え練るということ。そしてそれを体内に摂り込むということ。体内の地球。水の化学変化、形態変化。氷から水蒸気へ。緑は生える、茂る。繁茂。森=守る、林=生やす、whole earth catalogue、創世記、受胎告知。なんとなく地球がイメージできてきました。すごくエロくなりそう。 >>>戻る
■五職 月茶器 泉さやか(神奈川)
「月」私たちにとってあまりにも身近な存在…球のフォルムではなく、月の凛とした空気感を表現したく、あえて直線的なかたちにしました。その中に込めた「丸み」や「満ち欠け」を感じてもらえたら、うれしいです。 >>>戻る
■七職 木星菓子器 沼野秀章(笠間)
木星菓子器、震災後にはじまったやりとりから近藤さんとよく呑み、よく遊びました。 そんな中で出来上がったうつわです。 >>>戻る
■イオ振り出し 酒井敦志之(笠間)
木星菓子器の取り合わせとしての衛星振出になりました。イオの表面には火山活動による噴火口(パテラ)や溶岩流(フルクトゥス)があります。笠間土による「粉引」は鉄分が噴き出すためこれがパテラを、面取による陰影がフルクトゥスを表しています。この振出から飛び出してくる金平糖はさながら宇宙空間へも到達する噴煙ではないか、と。 >>>戻る
■エウロパ振り出し 井上塁(笠間)
木星の衛星「エウロパ」。水や氷に覆われる星。生命の可能性が語られる星。ボディを化粧泥で覆い、木星の周りを、球体の形状でコロコロっと。生命の輝きのようなお菓子を楽しんでいただけたら嬉しいです。 >>>戻る
■八職 土星掛軸 Rimi(東京)
「土星にまつわる6項」を組立て、それに基づいてつくりました。わたしにとっての宇宙とは何か、土星とは何か。宇宙に理由があるように、この掛軸にも理由があり、宇宙に謎があるように、この掛軸にも謎があります。 >>>戻る
■九職 天王星蓋置 潮桂子(京都)
『天王星つくね型蓋置き』 天王星の青色はメタンの雲によって赤色が吸収され青く見えます。なので私も前回火星茶碗の赤い発色に使った銅で、天王星のシンプルな青色を表現しました。焼成や調合を変えると赤色ではなく綺麗な青色になります。また天王星には他の惑星に比べ薄暗いですが、輪があります。その輪を構成している小さな粒を表面張力を利用した銀の上絵で表現してみました。近くでよく見ていただくとわかるかと思います。 >>>戻る
■十職 海王星建水 佐藤典克(神奈川)
地球とはまた違うどこまでも深い青色の海王星、建水も全ての湯や水を受け入れる深く懐の深い道具です。西洋占星術では、双魚宮(うお)の支配星、3月生まれうお座の私が運命を感じずにいられません脇役にまわることが多い建水に想いを込めて存在感をもたせます >>>戻る
■宇宙棗 菱田賢治(熱川)
宇宙にちりばめられている星々を金、銀の煌めきで。生命の源、輝く太陽を金の4段ぼかし蒔きと琥珀象眼で存在感をアピールし、惑星は赤や青の蒔絵粉を使って分かりやすく表現しました。伝統や格式にとらわれないアバンギャルド茶会「宇宙十職」だからこそできる遊び心のある棗になりました。 >>>戻る
■金星菓子器 叶具夫(京都)
金星にはピラミッドらしき地形(構造物?)があるということで、ならばスフィンクスも居るはずだ!という発想からの獣足菓子器(肉球付き)です。 >>>戻る
■ビッグバン茶碗 山本順子(群馬)
ビッグバン理論に基づくと、一つの宇宙は時間と空間の区別がつかない一種の「無」の状態から忽然と極端な高温高密度の状態で誕生し爆発的に膨張してきたとされる。無から有への変化、そして、高密度のエネルギーを茶碗でどのように表現すべきか考えあぐね、この形になりました。宇宙の始まりに思いを馳せながら一服して頂ければ嬉しいです。 >>>戻る
■水星香 松下恵子(京都)
太陽系で一番小さな惑星。太陽に近いため昼と夜の温度差が激しく、また隕石の衝突で出来た数多くのクレーターには、文学や芸術家の名が付けられています。まるで、過酷な環境が芸術を生み出すように。水星が、私達に語りかけているような気がしてならないのです。「何があろうと、力強く生きること」を。 >>>戻る